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平成26年社会保険労務士試験受験用   平成25年版 労働経済白書(要約版)の抜粋 

平成26年社会保険労務士試験受験用
      平成25年版 労働経済白書(要約版)の抜粋 

 

第1 章 労働経済の推移と特徴

第1 節 一般経済、雇用、失業の動向
(雇用情勢は、依然として厳しさが残るものの、このところ改善の動きがみられる)
2012年の日本経済は世界経済の減速等があったものの、2013 年に入り景気は緩やかに持ち直している。こうした中、完全失業率(季節調整値)と求人倍率(季節調整値)の動きをみると、完全失業率は2009年7 〜 9 月期に5.4%まで上昇した後、景気の持ち直しに伴い低下傾向にある。2011 年前半は東日本大震災の影響もあって改善に足踏みがみられたものの、2012年10〜12月期は4.2%まで低下し、2013 年1 〜 3 月期は4.2%となっている。
新規求人倍率は、2009年4 〜 6 月期に0.77倍と過去最低の水準まで低下したものの、2011 年7 〜9 月期には1.08倍と11 四半期ぶりに1 倍台となり、2012年は10〜12月期には1.33 倍、2013 年1 〜 3月期には1.35倍となっている。有効求人倍率についても、2009年7 〜 9 月期に0.43 倍と過去最低の水準まで低下したものの、以降は回復に転じ、2012年10〜12月期には0.82倍、2013 年1 〜 3 月期では0.85倍と同様の回復傾向をみせている。
(妻の就業時間増により世帯主配偶者の収入は増加)
2012年は勤労者世帯の妻の1か月当たりの収入が前年比11 .5%の59,177円となり、金額ベースで最も高くなった。この世帯主の配偶者がどのような形態で就業しているかみると、パート、正社員の順で他の雇用形態よりも多く、2012年ではそれぞれ547万人(役員を除く雇用者の46.8%)、43 6万人(同37.3%)となっており、ともに増加傾向となっている。夫が役員を除く雇用者である世帯について、妻の週間就業時間平均を把握すると、完全失業者・非労働力を含む場合は増加傾向にあるが、完全失業者や非労働力を除く全体でみた場合はおおむね横ばいで推移している。このことより、妻が就業した場合における1 人当たりの就業時間平均が変わらない一方で、就業参加が増加していることで妻全体の就業時間平均が増加しており、これが世帯主配偶者の妻の収入増加の一因となっていると推察される。
また、夫からの仕事の年収と妻の労働力率の平均値をみると、年収が大きくなるほど妻の労働力率が低くなっていることが分かる。つまり夫の年収低下とあいまって妻が家計補助の観点から労働参加をしていることが増えていると考えられるが、こうした者が就業希望を実現しやすいような環境整備をこれからも進める必要がある。
(製造業では雇用減も、採用抑制等により少量にとどまる)
2012年は世界経済の減速やエコカー補助金の終了に伴う反動減等により、生産は輸出向け、国内向けともに減少した。就業者数は季節調整値で2012年6 月の1,045万人から12月の1,005万人と減少したが、雇用過剰感は過去の後退期と比較して大きな水準には至っておらず、また前職が製造業就業者である完全失業者も高い水準ではない。過去の景気後退期と比較した生産水準と労働投入量(労働時間と就業者数の積)の減少幅を比較すると、生産量の減少は過去の景気と比較して小さいものとなっており、また労働投入は生産量との対比で第11 ・13 循環とほぼ同様であったことがわかる。こうした背景には新規求人数の減少等による採用の抑制の影響等があると考えられる。
(2012年は団塊の世代が65歳に到達するも、65〜69歳層の労働力率の高まりにより労働力人口の減少幅が緩和)
高年齢者雇用安定法の改正により、2006年4 月から、65歳未満の定年を定めている事業主は高年齢者雇用確保措置として、@定年の引上げ、A継続雇用制度の導入、B定年の定めの廃止のいずれかを講じなければならないとする等の対策が取られ、その後6 年が経過して2012年に団塊の世代(1947年〜49年生まれ)が65歳に到達した。2005年における5 歳刻みの各年齢階層別の労働力率、就業率等が2010年においても一定と仮定し2010年における各年齢階層別の人口に掛け合わせたものと、2010年の実績との差異をみると、男性の60〜64歳層における労働力人口、就業者数が増加しており、景気動向等による影響もあるものの、この年齢層における雇用の進展が推察される。また同様に2011 年と各年齢階層別の労働力率、就業率等が一定と仮定して2012年の人口構成にかけあわせたものと2012年の実績との差異をみると、労働力人口、就業者数等は実績の方が大きく、65〜69歳層の労働力率・就業率等が上昇したことが背景として推察される。
また、不動産業,物品賃貸業やサービス業等では65歳以上の占める割合が大きくなっている。こうした産業では、定年制の有無やその年齢が、高齢者が継続して働き続けられる環境に結びついていると考えられ、高齢者の意欲と能力に応じて働けるよう、雇用環境の整備等に係る施策の推進を進めることが重要である。

 

第2 節 賃金、労働時間の動向
第4 節 労使関係の動向
(依然として厳しい雇用情勢を反映した2012年の春季労使交渉)
2012年の民間主要企業の春季賃上げ労使交渉の妥結状況をみると、妥結額5,400円、賃上げ率1.78%(前年同5,555円、1.83%)となり、依然として厳しい雇用情勢を反映し、妥結額・賃上げ率ともに前年を下回ったものの、多くの企業で賃金カーブ維持となった。
(2013 年の春季労使交渉の動き)
2013 年春季労使交渉に当たっての労働側の動きをみると、日本労働組合総連合会は「春季生活闘争方針」で「働くことを軸とする安心社会」の実現を目指し、ディーセント・ワーク実現の取組を進めるために、労働条件全般の課題解決をめざした運動を進めるとしている。また、マクロ的に1997年をピークに低下する賃金の復元・底上げをはかることを重視し、賃上げにより消費拡大・内需拡大をはかりデフレからの早期脱却を目指さなければならないとした。
一方、経営側の動きをみると、日本経済団体連合会は、「2013 年版経営労働政策委員会報告」で、「活力ある未来に向けて 労使一体となって危機に立ち向かう」とし、一段と厳しさを増す国内事業環境の早期改善に向けた政策として、経済連携の推進、法人の税負担の軽減、一層の社会保障制度改革、労働規制の見直しなどを講じ、立地競争力の強化と需要の喚起を図る必要があるとの考えを示した。
こうした中で、賃金については、多くの企業で賃金カーブを維持する内容となり、一時金については、各産業・企業における業績を反映した内容となったが、業績が改善している企業ではベースアップや一時金の増もみられた。
(労働組合員数は減少傾向で推移する中、進む非正規雇用労働者への取組)
労働組合の組織状況をみると、単一労働組合の労働組合員数は1994年の1,269万9 千人まで増加した後、減少傾向で推移している。2012年6 月30日現在における労働組合数は2 万5,775組合、労働組合員数は989万2 千人で、前年に比べて、労働組合数は277組合の減少(前年比1.1%減)、労働組合員数は6 万8 千人の減少(同0.7%減)となった。
パートタイム労働者の組織状況についてみると、2012年のパートタイム労働者の労働組合員数は83万7 千人と前年に比べて6 万1 千人(前年比7.9%)増加し、全労働組合員数に占める割合も前年の7.8%から8.5%へと上昇しており、推定組織率も6.3%と上昇傾向となっている。
非正規雇用労働者の処遇改善については、2013 年春季労使交渉における要求事項にも掲げられ、活動が強化されている。

 

第2 章 日本経済と就業構造の変化

第1 節 経済成長と成長要因、生産性
(労働の質が下支えした経済成長)
実質成長率は1970年代、80年代の4 %台半ばから、90年代には1 %程度、2000年代には0.3%程度へと4 %ポイント程度鈍化した。鈍化の要因を成長会計により分解してみると、資本の減少、TFP(全要素生産性)上昇率の鈍化の影響が大きかった。労働の質向上は80年代の0.6%ポイントから90年代以降0.5%ポイント程度と、ほぼ同程度成長率を下支えしている。
(小さくない外需の寄与度)
1995年以降の実質成長率の内外需別寄与度をみると、おおむね内需寄与度の半分程度の寄与度を外需がもっていること、02年、08年など国内経済が不振なときにも輸出が増加して外需のプラス寄与が経済成長を下支えしていた。
(輸出産業の生産性は産業平均をやや上回る)
2011 年の経済活動別労働生産性(国内総生産/就業者数)を産業部門についてみると、高生産性部門は不動産業など比較的大きな資本(建物や設備)を取り扱う産業であり、労働生産性が低い部門は農林水産業、サービス業など比較的小規模事業所が多く、労働集約的な産業である。製造業のうち、わが国輸出産業の中心である輸送用機械や電気機械、一般機械では産業平均をやや上回る労働生産性水準となっている。
第2 節 産業構造、職業構造の推移
(増える社会保険・社会福祉・介護事業、減る建設業、製造業、卸売業)
長期的に見ると、就業構造の第3 次産業化が進んでいる。産業中分類別に、2005年からの5 年間で最も就業者数が増えたのは老人福祉・介護事業などの「社会保険・社会福祉・介護事業」であり、以下「分類不能の産業」「医療業」「郵便業」「はん用機械器具製造業」「持ち帰り・配達飲食サービス業」と続く。就業者数が大きく減少したのは、「建設業」で、以下「職業紹介・労働者派遣業」「農業」「卸売業」「郵便局」「繊維工業」と続く。
(増加する専門的・技術的職業従事者)
職業別就業者構成割合の長期的な推移をみると、「専門的・技術的職業従事者」は1970年の6.6%から2010年には14 .5%、「管理的職業従事者」は1970年の14 .0%から、2010年には18.4%へ増加している。
(地域の就業に大きな影響を与えた公的資本形成の減少)
地域ブロック別に、1999年度からの10年間の県内総生産に占める公的資本形成の構成比変化と地域の就業者増加率、地域の就業者数に占める建設業就業者割合の変化との関係をプロットしてみると、公的資本形成の減少が、3 大都市圏に比べ北海道、東北、四国といった地域ブロックにおける就業者の減少に大きな影響を及ぼしたことがわかる。
第3 節 雇用創出・雇用消失の実態
(接近した開業率と廃業率)

労働者を雇っている事業所の1981年度以降の開業率と廃業率をみると、開業率は1998年度まで低下傾向の後概ね横ばいとなり、また、2000年度までは開業率が廃業率を上回り、事業所数は増えてきたが、以後は接近して交差しており、近年あまり事業所数が増えなくなったことを示している。
(製造業で回復しなかった新規開業)
リーマンショックの影響が大きく表れた2009年に雇用純減率が大きかった運輸業,郵便業、製造業ではいずれも存続事業所の雇用消失効果が大きかった。2010年には減少率は縮小したが、運輸業,郵便業では存続事業所の雇用消失幅の縮小に加えて事業所新設の効果が2009年より高まったのに対し、製造業では存続事業所の雇用消失が縮小、雇用創出が拡大したものの、事業所新設効果は2009年よりも小さくなった。
第4節 製造業の果たす役割と労働移動
製造業は良質な雇用の場を提供し、また地域の雇用を支え、輸出によって全産業にまたがる雇用を創出するなど日本経済に果たす役割は大きい。
製造技術の変化により、日本製造業の強みである「すりあわせ」の付加価値が減少し、モジュール化した組立工程の海外移転がみられる。
日本においては、総じては企業が関連企業や市場への近接性等を総合的に判断して企業の拠点立地戦略を考えているものの、今後は技術流出等を嫌い、国内の設備投資にウェイトを置くと考える企業が多いことから、このような動きが持続され、国内雇用が増加するための支援を行っていく必要がある。
国内工場の今後の役割については、研究開発施設に一部海外移転の動きがあるものの、近年のモジュール化やデジタル化等の傾向の中で、商品企画や研究開発、多品種少量生産等付加価値の高いものが重視されているととともに、海外市場向けの技術・技能を国内で育成、蓄積する機能を有する拠点工場(マザー工場)の役割を果たすことが考えられる。こうした中で、中核的人材の育成が今後の課題となっている。また、新しい産業分野への進出、新製品・サービスの開発力が重要となってくる中で、人材の多様性や人材育成の重要性が企業に強く認識されており、技術系人材の育成・確保を図っていく必要がある。
全産業については、高所得部門(金融、保険業等)の雇用拡大力が弱く、相対的に所得の高くない部門(福祉等)の雇用拡大力が強いため所得水準低下の一因となっている。労働生産性の上昇は賃金上昇に貢献することから、設備投資の増加や、付加価値の高い産業を創出して失業なき労働移動を通じた労働配分を行い、また技術進歩を活かすことでマクロの労働生産性の上昇を図っていく必要がある。さらに、例えば研究開発投資、設備投資、事業再編等を促進し生産性を高める事等を一つの手段として交易条件を改善し、生産性の上昇を賃金に反映することも必要である。

 

第3 章 労働市場における人材確保・育成の変化

第1 節 新規学卒採用において企業が求める人材
(大規模事業所でも増加傾向の転職入職者)
事業所での常用労働者の流入をみると、転職入職者数は1981年以降一貫して入職の約半数を占め、転職入職率も上昇傾向にあるが足下で1 割前後とその水準は依然として低い。一般未就業入職者や同一企業内部からの転入者(配置転換)は2001年以降学卒未就業入職者を上回っており、より穏やかな雇用調整の方法として企業内の配置転換により事業間の人員配分を行ったものと推測される。1,000人以上企業におけるパートタイムを除いた一般労働者の入職では、転職による入職が大勢を占めるようになっている。
(企業が求める人材と大学生側の課題)
企業が若年者を採用する過程においては、熱意、行動力、協調性といった人間性や人物像をより重視している。企業が社会人基礎力として重視するものとしてあげられた能力で、若手社員に特に半数以上の企業が欠けているとした能力として、働きかけ力、創造力、主体性、課題発見力、発信力、計画力と続いた。
企業は若年者の正社員採用に当たり、即戦力重視の企業割合は低下し、ポテンシャルと即戦力のどちらも同じくらい重視の企業割合が上昇している。大学生はおおむね、就職への意欲が強い。また、現実の景気動向を踏まえて中堅・中小企業に入社する意欲を持つ学生が増加する傾向もみられる。就職活動において、インターネットの活用による企業への応募機会が広がる中で、学生において職業観を深め、目指す社会人のイメージをより具体化させることや、その上で企業及び学生の双方にとって効率的かつ効果的なマッチングが課題である。
大学生はマクロに見て学力低下の懸念があるが、学生としては、大学生活を送る中で基礎学力の向上等の自助努力をし、本格的な採用過程である面接等から遠ざからないようにすることが必要である。総じて6 割以上の企業が大学名を考慮しており、採用活動では学内セミナーへの注力が進む傾向がみられる。背景には、インターネットを活用した就職活動が大手企業を中心に定着して学生のエントリー数が多くなっていること、学生の質が多様化する一方でターゲット大学からの採用実績が多いことなどがある。大学としては、学生の能力の向上を実現し、学生のインターンシップ参加を促進する等、職業観の形成を支援すべきであり、企業としては、いかなる人材を求めるのかを一層明確にすべきである。政府としても、中小企業団体・ハローワーク・大学等間の連携強化・情報共有化などにより若者の就職支援を推進することが重要である。
第2 節 日本的雇用システムと今後の課題
(賃金決定の主要素を占める職務遂行能力)
賃金制度はこれまでも見直しが進められ、その結果、管理職以外の基本給の決定要素について、年齢・勤続年数を選択する企業割合は1990年代後半以降低下傾向となっており、1990年代後半から2000年代にかけ一時的に選択する企業割合が高まった業績・成果も、業績評価制度の運用の難しさ等により低下している。代わって、職務・職種などの仕事の内容が大企業を中心に高まっており、職務遂行能力はやや低下したものの依然最も高い割合を占めている。
(今後の方向性)
今後、企業が自社の競争力をさらに高めるために強化すべきものとして、「人材の能力・資質を高める育成体系」や「従業員の意欲を引き出す人事・処遇制度」が多くあげられるとともに、従業員の能力を最大限発揮させるために重要と考える雇用管理事項として、「能力・成果等の評価に見合った昇格・昇進や賃金アップ」、「安定した(安心して働ける)雇用環境の整備」などがあげられている。
第3 節 構造変化と非正規雇用
1985年から2010年の25年間、正規雇用が減少していない一方、非正規雇用は増加した。サービス業、卸売・小売業・飲食店をはじめとする多くの産業で非正規雇用労働者が増加し、非正規雇用労働者比率が上昇したが、今後は、正社員比率を高める企業の割合が非正社員を高める企業の割合を上回っている。非正規雇用労働者の多くは有期契約労働者であるが、今後、より多くの者の無期雇用への移行が期待される。また、企業における人材の活躍とともに、非正規雇用労働者にとってより安定的な雇用の機会の確保といった点からも「多様な働き方」が注目される。各企業の労使が中長期的な観点から最適な従業員・雇用の組み合わせを実現していくことが、成長による雇用・所得の拡大にもつながっていくものと考えられる。
(正規雇用の横ばいと、非正規雇用の増加による非正規雇用労働者比率の上昇)
1985年から2010年の25年間で、正規雇用が12万人増加(3,343 万人→3,355万人)となった一方、非正規雇用は1,101万人増加(655万人→1,756万人)した。これにより非正規雇用労働者比率は、1985年の16.4%から2010年の34 .4%に上昇した。また、この間、非農林業における非正規雇用は、55歳以上の高年齢者が就労促進政策の効果もあり41 6万人増(122万人→538万人)、15〜24歳が13 6万人増(89万人→225万人)、25〜34 歳が199万人増(99万人→298万人)となった。

(サービス業、卸売・小売業・飲食店で大きく増加した非正規雇用)
産業別に正規雇用・非正規雇用の動向をみると、1987年から2007年の20年間、産業構造のサービス化が進展する中で、正規雇用は総じてみると大きく減少していない。一方、この間、非正規雇用労働者は1,044 万人増加したが、このうち男性は351万人増加、女性は693万人増加となった。産業別にみると、サービス業で360万人増加(男性は94万人増加、女性は266万人増加)、卸売・小売業・飲食店で354万人増加(同95万人増加、259万人増加)した。多くのサービス業では、1 日、週の中の仕事の繁閑に対応するために非正規雇用労働者を活用する割合が高い。
(多くの産業で非正規雇用労働者比率が上昇)
非正規雇用労働者比率の上昇については、サービス化などの産業構造の変化(産業構造要因)も一定程度影響しているが、卸売・小売業・飲食店、サービス業など多くの産業でそれぞれ非正規雇用労働者比率が上昇したこと(産業内要因)が大きく影響した。
(今後、正社員比率を高める企業の割合は、非正社員比率を高める企業の割合を上回る)
企業が非正社員に任せる仕事は量的側面、質的側面で増加したとする割合が減少したとする割合を大きく上回っており、基幹化・戦力化の動きがみられる。ただし、今後、正社員比率を高める企業の割合は、非正社員比率を高める企業の割合を上回る。
(非正規雇用労働者と有期契約労働者)
非正規雇用労働者を勤め先の呼称別に把握すると、2013 年1 〜 3 月は1,870万人(役員を除く雇用者の36.3%)である。また、有期契約労働者は1,444 万人(同28.0%)であり、非正規雇用労働者の多くが有期契約労働者であることが考えられる。有期契約労働者のうち勤続年数が5 年超の者を推計すると426万人(同8.3%に相当)、このうち65歳以上及び在学中の者を除くと356万人(同6.9%に相当)となる。今後、より多くの有期契約労働者の無期雇用への移行が期待される。
(労働供給側が非正規雇用労働者を選択した理由)
非正規雇用労働者が現在の就業形態を選択した理由をみると、「自分の都合のよい時間に働けるから」や「家計の補助、学費等を得たいから」が多いが、「正社員として働ける会社がなかったから」と回答した者も少なからず存在する。不本意非正規(正規の仕事がないため非正規で働いている者)は2013 年1 〜 3 月に34 8万人となっている。また、正社員を希望する非正規雇用労働者は増加しており、2010年に33 9万人程度と試算される。
(成長による雇用・所得の拡大に向けて)
有期契約労働者から無期契約労働者になる者が増え、雇用の安定が図られれば、企業にとっても人材の確保・定着等の効果が期待される。また、厳しい雇用情勢の中でやむを得ず非正規雇用労働者となった者もみられる。そのような不本意非正規や正社員を希望する非正規雇用労働者、非正規雇用労働者のうち世帯所得の低い世帯で主な稼ぎ手となっている者など、より支援の必要性の高い者に焦点を当てながら、適切な能力開発の機会の提供等を通じて、雇用の安定や処遇改善を図っていくことが重要である。
また、「多様な働き方」の選択肢の導入が進むことは、企業にとって従業員のモチベーション向上や人材の確保・定着を通じた生産性の向上が期待でき、また、非正規雇用労働者のキャリアアップ、より安定的な雇用の機会の確保、不本意非正規の減少につながり、正社員のワーク・ライフ・バランスの実現の一つの手段となり得るものと期待される。

 

 

 

 

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